魚座

【 魚座 】〜 一般的な占星学・人智学・秘教占星学における黄道十二宮の星座(2)〜

この記事のシリーズは、黄道十二宮の各星座の概要を(1)一般的な占星学 (2)人智学 (3)秘教占星学の3つの視点でまとめたものです。

 

 

1. 一般的な占星学における魚座

 

1-1. 象意

想像的、犠牲心、幻想的、慈しみ、自我が弱い、神秘的、霊媒、俗物的、無私の愛、等々

 

1-2. 基本データ

● 標準期間 : 2月19日〜3月21日

● キーワード : I belive 私は信じる(信仰)

● 二区分 : 陰

● 三区分 : 柔軟(ミュータブル)

● 四元素 : 水

● 四機能 : 感情

● 二十四節気 : 雨水・啓蟄

● 体の部位 : 足

 

1-3. ディグニティ(品位)

● ルーラー(支配星) : 木星・海王星

● エグザルテーション(高揚) : 金星

● デトリメント(障害) : 水星

● フォール(転落) : 水星

 

2. 人智学における魚座

 

2-1. 人智学における時代区分

人智学において現代はポスト・アトランティス第五文化期(AD1413年〜AD3573年)です。この時期、魚座が春分点にあります。

シュタイナーはこの時期は、精神生活の力、宇宙認識の力、世界観の力をとおして、偉大なものにされなくてはならないと語っています。

木星は魚座(双魚宮)を宮とします。

木星は、人間の額・前脳の発達に関連しています。

人間の地球文化は、ポスト・アトランティス第五期に偉大なものになりえます。

いままでポスト・アトランティス時代に流し込まれたものを、人間は独自のやり方で、自分の頭の力によって把握し、純化するからです。

ルドルフ・シュタイナー「星と人間」

 

2-2. 人智学における世界観

人智学によると魚座は「心魂論」という世界観で私たちを照らします。

心魂論とは「理念は事物に結びついていると洞察し、世界の中には心魂がある」とする世界観です。

 

2-3. 人智学における星座の気分

   魚座

消失したもののなかに、失われよ。

獲得のなかで、獲得を失え。

把握されたもののなかに、把握しようとせよ。

そして、維持されるもののなかに保たれよ。

生成をとおして、存在へと高まれ。

存在をとおして、生成へと織り込まれよ。

消失が、みずからのための獲得であれ。

ルドルフ・シュタイナー「瞑想と祈りの言葉」

 

3. 秘教占星学における魚座

アリス・ベイリー著「秘教占星学」より魚座に関する御教示を引用します。

 

3-1. 魚座の支配星(ルーラー)と光線

● 顕教ルーラー:木星・第2光線・関係する星座は射手座

● 秘教ルーラー:冥王星・第1光線・関係する星座は牡牛座

● ハイラーキールーラー:冥王星・第1光線・関係する星座は牡牛座

 

・顕教ルーラーとは、普通の人間に関する支配星(伝統的な占星学における関係)

・秘教ルーラーとは、弟子とイニシエートにおける支配星(伝統的ではない占星学における関係)

・ハイラーキールーラーとは、ハイラーキーに関係するルーラ(伝統的ではない占星学における関係)

 

3-2. 魚座のデカネート

● セファリアル : 土星・木星・火星

● アラン・レオ : 木星・月・火星

 

3-3. 魚座についてのジュワルクール大師の教え

 

この宮も二重である。牡羊座では進化周期の始まりにおける顕現の偉大な創造活動での霊と物質の統一に伴う二重性を経験する。

これに対して魚座では、人間に関する限り、魂と形態を融合つまり混ぜ合わせ、化身したキリスト、完成した個人の魂、小宇宙にの完全な顕現を生み出す。

このようにして、小さいものと大きなものという反対極ーー人間と神、小宇宙と大宇宙ーーが、その運命づけられた表現と顕現へともたらされる。

(上巻・P141)

 

魚座のこの二重性は、次の三つの基調と関連づけて検討しなければならない。

1 束縛つまり幽閉状態

2 放棄つまり無執着

3 犠牲つまり死

(上巻・P142)

 

車輪における最初の経験周期では、魂そのものは質量に束縛されている。魂は物質の牢獄に入り、形態と結びつく。そのため、魚座の象徴は紐で縛りつけられた二尾の魚なのである。

一尾の魚は魂を表わし、もう一尾はパーソナリティーすまり形態性質を表しており、二尾の間には「糸つまりスートラートマ」、顕現している生命周期を通して互いを結びつけている白銀の糸が見られる。

後に方向転換した車輪においてはパーソナリティーが魂に囚われる。

(上巻・P142)

 

この三つのキーワードでは二重の放棄について言及されている。

まず、魂は(「父の家」という言葉で象徴されている)その源であるモナドの生命と光を放棄し、物質の海へと降下する。次に方向転換して、魂は形態生命つまりパーソナリティー・センターを放棄する。

魂は(意識において)唯一なる者であるモナドから自らを引き離し、自分自身のセンターから機能し、自身の新たな物質的な愛着を抱く。次に、車輪が方向転換し、魂はパーソナリティから自らを引き離し、魂を送り出した唯一なる者に対して意識において再び愛着を抱く。

魚座で頂点に達する物語はこのようなものである。

(上巻・P142)

 

意志と犠牲の主方は顕現へと降下し、高位の顕現界における自らの高い地位と機会を犠牲にする。

(中略)

彼らは知識と愛と意志に特質づけられており、やむことなき忍耐強い献身によって動かされている。彼らはオカルト的な意味での形態の死を引き起こし、その結果として、内在する生命たちをより高位の意識状態へと解放をしようとする。

すべてのーー過去と現在と未来のーー世界救世主は、この過程が顕現した象徴であり、永遠なる保証である。

奉仕生活の原動力を追求しなければならないのは、このような認識においてである。

(中略)

奉仕生活と奉仕しようという意図が解放を達成する科学的な方法であるのは、このような理由による。

世界奉仕の宮である水瓶座において、魚座において世界救世主を生み出す教訓が最終的に学ばれる。そのため、私は奉仕を絶えず強調しているのである。

(上巻・P143)

 

この宮に生まれた人々が人類に奉仕し、ある意識レベルにおいて人類の必要性に仕えているのがしばしば見られるはずである。

(上巻・P143)

 

魚座におけるーー霊媒的でサイキック的に偏極しているーー流動的で敏感な気質は、乙女座で安定させなければならない。

この宮においてメンタル的な内省的で批判的な分析が可能になり、魚座の流動性を制止するのに役立つ。

この二つの宮は互いにバランスを取り合う。

(上巻・P144)

 

隠されたキリストに関係する多くの象徴と外的に表現されるパーソナリティーは、ヨナと鯨についての聖書の物語を研究すれば明らかになる。

それについてここで詳しく述べる時間はないが、それは魚座の意識段階と、結果として論争を伴うキリスト意識の目覚めに関係する寓話である。ヨナは危機的な状況で生きた幽閉され隠されたキリストを表しており、大きな鯨は転生の束縛とパーソナリティーを表している。

(上巻・P149)

 

幽閉された魂とパーソナリティーが次のような変性過程を開始するのは、この二重の宮においてである。

1 低位性質を高位の顕現へと変性する。

2 低位のサイキック力を高位の霊的能力に変性する。

a 消極性を積極的な魂による支配に変性する。

b 霊媒性質を仲介者に変性する。

c 透視力を霊的な知覚に変性する。

d 霊聴力をメンタル・テレパシーへと、最終的にはインスピレーションへと変性する。

e 本能を知性に。

f 利己性を神聖な非利己性に。

g 獲得を放棄に。

h 自己保存を非利己的な世界奉仕に。

i 自己憐愍を同情と共感と神聖な理解に。

3 霊的メンタル的な抑制を魂の表現とメンタル的な感受性に変性する。

4 自分が必要とするものへの献身を人類の必要への発達した献身と反応に変性する。

5 環境とパーソナリティーの状況への執着(形態との同一化)を形態からの無執着と魂と同一化する能力に変性する。

(上巻・P149)

 

魚座は足を支配している。そのため、前進し、目標を達成し、回帰の道を辿るという考えすべてが、私たちが今通過しつつある世界周期の根本的な霊的啓示になってきた。また、私たちが現在抜け出そうとしている小さな周期である魚座(パイシス)の時代において、それは回帰の道の様々な段階について世界的な宗教が提供してきたあらゆる教えの源になってきた。

(上巻・P155)

 

以上で、一般的な占星学・人智学・秘教占星学の視点による魚座のまとめを終わります。